栃木県には大谷石、日光杉、鳥山和紙、葛生のしっくい、益子の陶板などバリエーション豊富なすばらしい材料が存在します。地場の材料を園舎に利用することで、子どもたちにも生まれ育つ地の良いところを知るキッカケをつくり、地域の理解と誇りを育んでもらいたいと願っています。
危険対策、安全のバロメーターは園によって異なります。「角を丸くしてほしい」「園児がいけないように棚がほしい」など様々です。私たちは先生方との打ち合わせを密に行い、共に安心・安全とは何かを考え、子どもたちの楽しさや変化と安全を共に創ります。
回遊できる空間は、子どもたちの遊びやわくわくする気持ちを途切れさせず、さらにのびのびと連続性をもち遊ぶことができます。子どもたちや先生方により使いやすい動線を考えた園舎設計を計画します。
保育室は、家に例えれば自分達の部屋、子どもたちの生活の拠点です。年齢による発育段階の差にふさわしい生活が送れるように配慮します。各保育室同士、また年長児室は遊戯室との関係など、互いの独立と解放の方法を考え計画します。
子どもたちにとって調理は楽しい創造的作業。厨房・ランチルームは子どもたちからよく見えるように配置し、建具・開口の高さを検討します。また、子どもたちが自然に運ぶ人や調理する人等、給食ができるまでの人との関わり合いを知ることができ、嗅覚・聴覚・味覚・視覚・触覚の五感を育てることに繋がります。
3K(汚い・暗い・怖い)と言われ、マイナスイメージの多いトイレを、明るく清潔にすることはもちろんのこと、遊び心や楽しさを加えます。形をかわいらしくしたり、壁を曲面にしたり、タイルの色やパターンを工夫するだけでも、楽しい空間になり、子どもたちが楽しくなる空間をつくります。
園全体を、子どもたちにとって、とても楽しい、遊び・喜びのある空間にします。 園舎には、子どもたちの好奇心をかきたてる、遊びの要素(しかけ)をちりばめ、デットスペースも図書コーナーあなぐらとして有効に活用します。そしてこの光景が、子どもたちの心象風景に残るような空間でありたいと願います。
園舎は「完成したら終わり」の商品ではありません。そのため、お客様と私たち設計事務所との付き合いも、工事が完了し、ご利用いただいてからが「本番」であると考えています。「いかに素晴らしい園舎を建てるか」という事はもちろん大切ですが、「完成後からどう建物を見守り続けるか」という事も重要であると考えています。建物完成後もお客様の満足感が、さらに大きく膨らまれるよう、私たちはアフターフォローに力を入れてまいります。